若者の「果物離れ」「フルーツ離れ」とは? 原因はなんなの?そもそも昔は食べまくりだったのか問題あるよな。
フルーツ、ちょっと遠い存在
ニュースのなかで「若者の果物離れ」「フルーツ離れ」って言葉が使われていた。
自分はもうとっくの昔に若者を卒業してしまったのだけど、若者だった頃にも「最近の若者は果物を食べない」って論調だった気がする。じゃあ昔の若者、今でいう昭和一桁とか団塊の世代はどうだったのか? フルーツをもっと食べていたのか?
昔は「なってた」もの。今は「買う」もの。
たしかに、柿とかビワとかヤマモモとか、自宅の敷地に植えてある家が多かった時代なら、自然と口にしていたのかもしれない。山に行けばアケビや木苺にも出会えたはずだし、果物というより「おやつ」や「間食」ポジションだったのかも。
一方、現代の暮らしでは「そこにフルーツがなっている」みたいな体験はまずない。果物は完全に「買うもの」になっている。しかも生ものだから、油断すると傷むし、冷蔵庫の中で忘れられがちだ。
値段だけじゃない“ためらい”
近所のスーパーで見かけるフルーツたち。パイナップルは358円、メロン798円、すいか(小玉)658円。価格だけ見れば、別に“高級品”というほどではない。

でも、日々の買い物で「これを買うか?」と考えると、どうしても躊躇してしまう。
同じ値段なら、カレー用の肉を倍増したほうが食卓の満足度は上がるし、菓子パンやスナック菓子のほうが手軽に小腹を満たしてくれる。ビタミンならサプリメントでも補えるし、デザート感を求めるなら、コンビニでアイスのひとつも買える。
しかも、果物には「熟しすぎちゃう前に食べなきゃ」という見えないプレッシャーもある。これが地味にストレス。特に、忙しい平日が続くと「なんで俺はパイナップルを熟度と格闘してるんだ……?」となってしまう。
もしかして、日本がちょっと貧しくなった?
30年前、日本人の平均年収は約460万円(1995年)だったが、直近では平均で450〜500万円台にとどまっている。一方で、果物の価格はじわじわと上昇している。
かつては“自然にあったもの”だったフルーツが、“選ばれし贅沢品”に近づいているのかもしれない。
とはいえ、昔から「果物は贅沢品」というイメージはあった。つまり、日本が特段貧しくなったからというよりも、「果物ってそういう立ち位置」だったのかもしれない。
フルーツのある生活
とはいえ、フルーツのある生活には不思議な満足感がある。
朝にみかんをむいたり、夜にぶどうを少しつまんだり。そういうちょっとした習慣が、気分をリセットしてくれることもある。いちご、ぶどう、梨、みかん——季節ごとに自然の甘さを感じられるのは、やっぱりちょっと贅沢で、ちょっと豊か。
菓子パンのパンチ力も悪くはないけど、バナナくらいの“軽さ”のほうがちょうどいいと感じるときもある。日常の中に、ほどよい果物が差し込まれていると、それだけで少し余裕があるような気がしてくる。
未来は「老人のフルーツくっつき」?
このままいくと、きっと自分は「老人のフルーツくっつき」をやりだすんじゃないかと思っている。
「今日はキウイが安かったんだよ〜」とか言いながら、こだわりの包丁で丁寧に皮をむくような、そんな未来がなんとなく目に浮かぶ。
それは、きっと幸せな老後だ。

補足
若者の〇〇離れとは?
「若者の〇〇離れ」とは、従来当たり前とされていたモノや文化を若者世代が選ばなくなっている現象のことです。果物離れのほか、車離れ・お酒離れなども知られています。背景には、可処分所得の減少や生活スタイルの変化、他の選択肢の増加などがあるとされます。
柿とは?
柿は日本の秋を代表する果物で、甘柿と渋柿に分類されます。かつては庭先に植えられることも多く、干し柿など保存食としても重宝されてきました。近年は「渋抜き」などの手間や需要の減少から、若年層にはやや馴染みが薄い果物になっています。
ビワとは?
ビワは初夏に実るオレンジ色の果物で、やわらかく瑞々しい果肉が特徴です。かつては庭木としても人気でしたが、現在はスーパーなどで見かける機会が減り、やや高級な果物という印象が強くなっています。
ヤマモモとは?
ヤマモモは日本の山地や公園などに自生する果実で、赤〜黒紫色の実がなります。甘酸っぱく、昔は道端で採って食べることもあった身近な果実でした。現在では自然の中での体験が減ったことで、知らない人も多い果物です。
アケビとは?
アケビは山間部などに自生する蔓性植物で、秋に紫色の実をつけます。中のゼリー状の果肉は甘く、皮は炒め物などにも使われます。昔は山のおやつとして親しまれていましたが、現代では野生果実としての知名度が残る程度です。
木苺とは?
木苺(きいちご)は、ラズベリーやブラックベリーの仲間で、山地などに自生します。甘酸っぱくて風味が良く、昔は野山で見つけて楽しむ果実のひとつでした。市販の品種もありますが、野生のものとはやや違う味わいです。
パイナップルとは?
パイナップルは熱帯産の果物で、甘みと酸味のバランスがよく、ジュースや料理にも使われます。果肉が硬く芯もあるため、カットの手間が敬遠されがちですが、カット済み商品や缶詰で手軽に楽しめる選択肢もあります。
メロンとは?
メロンは高級果物の代表格で、芳香とジューシーな果肉が特徴です。品種や等級によって価格差が大きく、贈答用としてのイメージが強いため、日常使いにはやや敷居が高い果物とされています。
スイカとは?
スイカは夏を代表する果物で、水分が多く清涼感のある味わいが特徴です。サイズが大きく、冷蔵庫に入らないという理由や、一人暮らしには不向きという印象から、若年層にとっては選びづらい果物のひとつです。
いちごとは?
いちごは冬から春にかけて人気のある果物で、甘酸っぱく食べやすいことから幅広い世代に親しまれています。見た目の可愛らしさからスイーツにも多用され、比較的“果物離れ”の影響を受けにくい存在とされています。
ぶどうとは?
ぶどうは秋の果物で、皮ごと食べられる品種や種なしタイプも増え、手軽さが向上しています。ただし、品種によって価格差があり、高級路線が主流のため、日常的な果物としてはやや贅沢品の位置づけになりつつあります。
梨とは?
梨(なし)は、シャリっとした食感とみずみずしさが特徴の秋の果物です。皮をむく手間や傷みやすさから敬遠されることもありますが、日本独自の品種が多く、根強いファンも多い果物です。
みかんとは?
みかんは冬の定番果物で、手で簡単にむけて手が汚れにくいのが魅力です。栄養価も高く、こたつとのセットで親しまれてきました。最近では「箱買いする家庭」が減り、若年層の購入頻度はやや下がっているとされます。
バナナとは?
バナナは一年中手に入り、皮をむくだけで食べられる手軽さと、手ごろな価格で人気の高い果物です。スポーツ時の栄養補給にも利用され、「果物離れ」が叫ばれる中でも比較的安定した支持を得ています。
サプリメントとは?
サプリメントは、栄養素や機能性成分を手軽に補うための製品です。食事で摂りきれないビタミンやミネラルを補う目的で利用されることが多く、果物や野菜の代替手段として若年層にも浸透しています。


