多要素認証(MFA)を一気に普及させそうな、インフォスティーラーによる証券口座乗っ取り事件
令和最新版のインフォスティーラー、情け容赦なし
思わず「情け容赦ねぇな……」とつぶやいてしまった。今回話題になっていたのは、一般のユーザーが保有する証券口座の乗っ取り事件。
パソコンがインフォスティーラー(情報窃取型マルウェア)にやられて、ログイン情報をごっそり持っていかれた結果、口座に不正アクセスされ──
「大事に育ててきた株ちゃんたちを売却、代わりに某国産のとっても微妙な株を全力購入されていた」
……という、なんとも情け容赦のない鬼畜の所業。
インフォスティーラーの進化、こわすぎる
昔のインフォスティーラーといえば、せいぜいキーロガー。画面の後ろでこっそり入力された文字を記録する、そんなイメージだった。
でも今のは、ブラウザに保存されたID・パスワード、Cookie、セッション情報まで全部抜いてくる。盗まれた情報はすぐ売られて、不正ログインに利用される。規模もスピードも段違。
思い出す「仁義なきキンタマ」
昔、ファイル共有ソフトで流行った「キンタマウイルス」ってあったじゃないですか。知らずに実行すると、PC内のデータをごっそりネットにばらまかれるやつ。あれを「仁義なき戦い」になぞらえて「仁義なきキンタマ」と揶揄してた時代があった。
今回の話も、それに匹敵するくらいの容赦なさ。時代は変わっても、怖さの質は相変わらず…というか、むしろ進化してる。
キンタマウイルスとは?
2003年頃にWinnyなどのファイル共有ネットワークで拡散したマルウェア。感染すると、PC内のファイル(特に個人情報や業務資料など)を自動でネットに公開してしまう。「キンタマ.exe」などのファイル名で出回り、社会問題になった。
対策は? やっぱり「多要素認証」
結局は“なりすまし”後の不正ログインな訳で、IDとパスワードを正規のものとして使われたら、普通の仕組みでは止められない。それを防ぐには、“もう一段階”の認証が必要。
SMS認証、認証アプリ、物理トークン。少し面倒でも、それだけで突破の難易度は一気に上がります。
多要素認証とは?
多要素認証(MFA)は、「知識(パスワード)」「所有物(スマホ・トークン)」「生体情報(顔・指紋)」など、異なる種類の要素を2つ以上組み合わせる認証方法です。
個人利用でも、もう他人事じゃない
企業向けでは「多要素認証は当たり前」になってきたけど、今回のように個人ユーザーが標的になるケースも出てきた。
「利便性とのバランス」とか「段階的な導入」とか言っている間に、被害が出てしまうこともある。正直、そろそろ“強制”でもいいんじゃないかと思ってた。めんどいけど。
結局は自分の身は、自分で守るしかない
いまや、ITセキュリティが“面倒”とか“よく分からない”で済まされる時代じゃなくなってきました。放っておくと、自分の人生が丸ごと狙われることだってある。
- パスワードの使い回しはやめる
- 多要素認証を導入する
- 怪しいリンクや添付ファイルは開かない
あれこれ難しいことをする前に、まずはここから。
もちろん、完璧な防御なんてありません。攻撃は日々進化していて、防御もそれに合わせて変わり続ける——まさにイタチごっこ。
でも、そのイタチごっこを怠ったときに、狙われてしまうのもまた現実。
できる範囲でいい。備えておくことが、いちばん確かな防御なのだと思います。


